インドでの生活も3年近くなり、日本での暮らしとのギャップに悩むことも少なくなりました。
(よく考えてみたら当初からあまり悩んではいなかったとも言えるのかも・・・)
日本だったら滞りなく進むに違いない日々の雑事に時間と手間がかかろうとも、電気や水が止まろうとも、こんなものね、と腹の立つこともなく、「ワタシって達観してる?もしかしてすごく余裕ある人間~?」なんて錯覚すら覚えそうなくらい・・・。
いやいや、それはあまりにおこがましいというもの・・・。
実はこの夏が過ぎたころ、妙にいらいらすることがありました。
それはインドの工事について。
週に一度出ている大学では他の曜日に出ていらっしゃる先生(多分非常勤講師?)と研究室をシェアしています。出勤日が重ならないので、自分が出の時は一人でその部屋を使えます。
割と新しいこの校舎、エアコンはおろか、冷暖房設備が皆無なんです。
勿論夏場の一番暑い時期は大学だって夏休みなのですが、それは6月と前後1~2週間のこと。
それ以外はたとえ40℃超えであっても天井のファンのみ・・・。
デリーではたいていどんな部屋にも天井にファンがついています。これがないとさすがに健康に問題を来しそうです。
以前、デリーの学校何校かを訪問したことがありましたが、結構みんなエアコンがついていてショックだったのを覚えています。
ただ、政府系の学校(日本で言う公立校)に関しては、冷暖房がないところが多く、あまりの猛暑や寒さの為に毎年何日か小学校が休校になることがあります。
今年も夏の暑さをなんとかやり過ごした10月頃、大学に出向くと、工事の為に業者が入って壁に穴を開けていました。
そしてその穴からコード。もしかして、とうとうエアコン!?と思っていると、
「今いいですか?」と普通に入ってきた2人のワーカーがおもむろにバーナーで穴から突き出たコードの先をあぶって(?)行ったのには結構びっくり。
翌週にはエアコンが設置されているに違いない、と思っていると・・・。
エアコンの変わりに長いコードが1本追加されて穴から垂れさがっているだけ・・・。
そのコードがちょうどドアの上にあるので、開け閉めするたびにドアに挟まって閉めにくいこと閉めにくいこと・・・。
コードを部屋の中に残してドアを閉めるのにはかなりのコツが(私には)必要でした。
上を見ながらコードを動かすので、穴(あけっ放し)から落ちた粉(壁のかけら?)が目や鼻に入って来ます。
使う人のことを全く考えていない工事のやり方にさすがに腹が立ってしまいました。
自分は壁に穴を開けるためだけに来たんだから、と勿論部屋の中に砂の小山ができていてもノー プロブレム。
自分はコードを通しにきたのだから、とドアの開閉に邪魔な位置にコードが垂れてもノー プロブレム。
こんな感じなんでしょうか。

その状態は1か月以上も続き、ある時ドアを閉めようとしているところにちょうどやってきた学生は当然のようにかわりに閉めてくれました。
かなり悪戦苦闘していましたが、工事のやり方に特に文句がある風でもなく、これはインドでは当たり前のこと・・・?と愕然。
ドアの鍵は何と大きな南京錠を使っています。(もともとついていたもの)
錠をかけるときにも鍵が必要な仕組みです。
鍵を部屋に入れたまま閉められないので、そそっかしい私向きではあるけれど、いちいち面倒ではあります。

2週間前に何も期待せずに行ったところ、やっとエアコン本体が壁に取り付けられていました。
けれどもコードは相変わらずドアの開け閉めに支障を来す位置にぶら下がっているし、エアコン自体ちょっと斜めについてない?
これじゃきっと作動させても何か問題が起きそう・・・水が垂れるとかね。

それに今の時期のデリーは冷房も暖房も要らない季節・・・。
冷房のみのエアコンだとしたら(インドではそれが主流)、来年使う時までに埃まみれになって、「新古品」になりそう・・・。
何でこんな時期に取り付けたのだろう?と考え、2つ思いつきました。
① 当初はこの夏に間に合うように付けるはずで注文してあったが、
a. エアコン本体が間に合わなかった。
b. 取り付け業者が契約通りの期日に取り付けなかった。
② 台数が多いので、予算の関係上(一応国立大学なので、多分低予算)オフシーズンにして費用を抑えた。
あるいはもっとほかの理由?
今週行く時にはあの忌まわしきコードがちゃんと処理されているといいんだけど・・・。